午前中モスマン渓谷に行ってからの続き。

午後はDaintree Riverのクロコダイルツアーへ。

私達が参加するのはBruce Belcher’s Daintree River Cruises

Mossman Gorgeから北へ車で30分ほど行ったところがクルーズの出発地点です。

Bruce Belcher’s Daintree River Cruises駐車場

到着。私達は1:30pmのクルーズに参加します。ワクワクです。

No Swimming

言わずもがなDaintree川で泳いではいけません。食われます。

この先がレセプション

レセプションで受付を済ますと、みんなで船に乗り込む。双眼鏡は各席に1個用意してくれてます。ありがたい。

双眼鏡を使えるサル
船の前方座席
船の後ろで説明してくれる添乗員

船はそんな大きくなく(20人乗りくらいかな)、通路を挟んで左右に2人席が並んでいる。添乗員は席の後方で舵をとりながら説明をしてくれます。

それでは出発!

笑うタマゴと不安そうなサル
船から見た川

Daintree川は大きい。この大きな川で果たして野生のクロコダイルに会えるか、、、

マングローブ

川べりにはマングローブとかいろんな木が生えている。

クロコダイルを見つけるまでは、添乗員がクロコダイルの豆知識や木々の説明なんかをしながら案内してくれます。

クロコダイルは100歳以上生きるものもいるとか、クロコダイルが目・鼻・耳だけ水から出している姿勢をミニマムエクスポージャーポジションというとか、川沿いの黄色い花は食べることができて少しビタミンCがある、とかとか。

黄色い花の木

そんなこんなでクルージングしていると、ついに第一クロコダイルを発見!

ワニだ!
ヘビみたいな模様が見える

ミニマムエクスポージャーポジションで浮かんでいます。

ちょっと小さめかな。

続いてまた発見!今度は全身を見ることができる。

浅瀬にいた!
口を開けて動かない

添乗員いわく、口を開けて体温調整をしているらしい。

晴れた空の下、人間が口を開けてぼけーっとしてたらアホに見えるよなぁ、なんて思って見ていると、だんだん可愛く見えてくる。向こうからしたら、なめるなよ人間共、という感じでしょう。

そんなこんなで合計2頭のクロコダイルに出会えました。野生のクロコダイルデビューにしては上出来だろうと、大満足の2人。

ポカポカ陽気の中、海風ならぬ川風を頬に受けながらのクルージングは1時間ほどで終了。

クロコダイルだけじゃなく川沿いの風景も熱帯雨林感があって見ものでした。

ごつい木が倒れてたりした

いやー気持ちよかった。

ちなみに写真だけじゃなくて動画もこちらにあるので、お時間あればご覧ください。

興奮冷めやらぬまま、思い思いの感想を話しながら車に乗り込む2人。

あとはCookTownまで行って、今日泊まるキャラバンパークを探そう!

ということでエンジンをかけ、出発前に一応道のりをGoogle Mapで調べる。

「一応」というのは、今いるところからクックタウンまでは、ここから海岸沿いに北上すれば行けるはずだからだ。

だが予想に反して、Google mapはいったん南のPort Douglasの方まで戻り、内陸側を北上するルートを推奨してきた。(Google Map推奨ルート↓)

なるほどつまり、

地図上ではここからそのまま北上した方が早く見えるけど、それはオススメできないよ。ここから北にはDaintree National Parkが広がっているから、迂回した方が道も走りやすいし早いよ。

ということらしい。

しかし、2人はここで「そのまま北上する」を選択する。

今までさんざん導いてくれたGoogle Mapに、何故かこのタイミングで背いたのだ。海沿いの道の方が気持ちいいだろう、多少道が荒くても走り続ければ着くだろう、という理由で。

どうして時に人は自分を過信してしまうのか。

20代前半の時にフルマラソンに参加した時もそうだった。

当時、有酸素運動など全くしていなかった私の心肺機能は日常の酸素補給でいっぱいいっぱいだったはず。それなのに、「小学校の時マラソン得意だったし」という、すがるには弱すぎる過去の栄光(栄光でもないが)を持ち出して、ほぼほぼ準備をせず安心していた。

そして当日、半ベソでゴールして、もう自分を過信しないと誓ったではないか。。。

まぁそこから反省して学べるようなら、もっと立派な大人になっているはずなわけで。

性懲りも無く自分を信じて、意気揚々と北に進みだす。

まずはフェリーでDaintree川を渡る。車でそのまま船に乗り渡れます。

Daintree Gateway
Daintree川

川を渡り15分ほど行くとルックアウトを発見。

ルックアウトまでの道
ルックアウト
良い景色

熱帯雨林からの海が一望できます。

さらに30分ほど行くと、海沿いのCape Tribulationというエリアに出る。

Cape Tribulationまでの長閑な風景

ここらへんは宿泊施設が何軒かあり、近くにカフェや乗馬施設なんかもある。ここを拠点にナショナルパークやビーチを楽しもう、というエリアっぽい。

まだ明るかったのでここでビーチを散歩することに。

Cape Tribulationビーチ入り口
Cape Tribulationビーチ

波打ち際はクロコダイルが出るかも、ということでビーチの真ん中を歩く。

ワニが怖い

落ちついていて良いところだなぁ、なんて思いながら散歩を終え、更に北へ車を走らせる。

このCape Tribulationを過ぎたあたりから、周囲に車が少なくなり、少し道路の様子が変わってきて、おやおや?となってくる2人。

そして10分ほど進んだEmmagen Creekあたりでザワつきだす。

あれこれ道じゃなくない!?

川だよね?これ道じゃなくて川だよね?

と不安になりながら、でもまだこの時は少しの興奮もありながら、恐る恐る渡る。

なんとか無事渡りきりひと安心。

まぁ豪雨の中とか走るし、こんくらいの水だってそりゃ大丈夫っしょ。と、さっきまで焦っていた自分を棚に上げ、すぐ調子に乗るサル。

と、調子づいたのも束の間。5分ほど行くとまた

あれまたこれ川じゃない?道路じゃなくなくない?

ここで疑惑が確信に変わる。

サル&タマゴ「私達は道の選択をミスった!」

そして興奮は完全に不安に変わった。

このとき時刻は5:00pm少し前、ここから日が落ちてくる頃だ。

まだこんな川が続くのか?抜けるのにどのくらいかかるのか?暗くなる前にこのオフロードを抜けられるのか?

もしや、この時間からこのルートに入っていくのはアホなのではないか?

そんな不安に襲われるが、でももう引き返す選択肢はなかった。

行くしかないっ

進む。私達は進む!

そうだ、こうなれば全速力で駆け抜ければ怖くない!

明るいうちにここを抜ければ良いのだ。

ビーストモード発動!!

とアクセルを踏みこんだ時、こんな原始的な森では聞こえるはずのない音が響いた。

「キィイィイィぃィーーーーン」

金属的な高音、それも時代劇で刀が折れたときのような何かが壊れる音。

ブレーキをかけ、一瞬静まりかえる2人。

こんなところでは疑いようが無い。音の発生源は車だ。

恐る恐る少し車を進めてまたブレーキをかけてみる。幸い、特に異常は感じない。車が動かなくなるという最悪の事態は免れたようだ。

安堵する2人。

ここで降りて車をチェックするのは、現実を直視する事になるので却下し、走り出す。いつだって嫌なことから逃げてきたそのスタンスは、こんな時も健在である。

そしてここからは

頑張れコジロー、頼むぞコジロー

と連呼しながら(コジローは愛車の愛称)、暗くなる前になんとかオフロードを抜けたい気持ちで半ベソで爆走。

オフロードは続く

登り坂・下り坂・更なるいくつかの川(幸い乾季だったので、残りの川はほとんど水が無かった)を超えること、1時間ちょっと。

どうなることかと思ったが、無事舗装された道まで出てきたのでした。

ふぅー。。

後から調べたところ、今回通ったルート周辺はオフロードツアーが開催されるようなナイスなオフロードだったらしい。

無料でオフロードツアーできて良かったな、なんて後で笑っていたけど、結果高くついたことが判明するのは数日後のお話。

結局クックタウンへ到着した頃にはもうすっかり日が暮れていて、お腹も減りすぎて自炊する気力もなかったため、家族経営っぽいレストラン「The Captain’s Table」でピザとフィッシュバーガーを食す。

こういう身体的にも精神的にも疲れている時の飯はうまい。

腹は満たされ、あとはシャワーと寝床を探さねば。

時間が遅すぎたため、あたりは真っ暗。寝床を探すべく車でグルグルするが、どのキャラバンパークもレセプションは閉まっており、キャラバンパークは断念。

唯一ドネーションで泊まれるキャンプ場(Cooktown RV Rest Area)が空いていたのでそこにすることに。キャンプ場というか、馬のレース場の脇の空きスペース的なところだが。

やっと寝床が決まり、次はシャワー問題。もちろん、馬のレース場の脇の空きスペース的なところにシャワーなんてものは無い。

CamperMateを開きシャワースポットを探す。そして絶望。この街には水のシャワーしかない。

なんて日だっ!

いやまぁこの際贅沢は言ってられない、何よりも早くシャワーをして寝たい。

とりあえずCamperMateの道案内を頼りに水のシャワーへ向かうが、それらしきものがなかなか発見できない。行き止まりになり、Uターン、また発見できず、またUターン、そんなんを繰り返す。

なんて日だっ!

結果、それらしき建物はもうあの公衆便所しかねぇ!

ってことで見にいくと、そこには簡易シャワーが併設されていた。

あぁこれか、と思ったが、シャワーの扉が身体を隠す気が無い事に気づく。体の中心部分しか扉の板が無いため、上からも下からも見られ放題なのだ。

おそらく海関係の人が軽く足を流したりする用のやつなのだろう。

露出狂なら喜ぶところだが、真っ当な羞恥心を持ち合わせている私たちにはお恥ずかしい限りだったがもうしょうがない。

人が来ないことを祈りながら、男子便所・女子便所で代わりばんこにシャワーを浴びる2人。幸い人は来なかった。

馬のレース場に戻り、寝る準備を済ました頃にはもうヘトヘト。午前中にモスマン渓谷でファイト一発したのが遠い昔のように感じられた、そんな盛り沢山な1日でした。

なんて良い日だっ!!